大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)1049 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人塚本義明の上告趣意第一点について。

原審における控訴趣意には所論の主張(第一審判決の認定事実の判示は故買の目

的物が賍品たることを了解しうべき具体的事実の判示を欠く旨の)はなく、従つて

原判決はその点については何等判断を示していないのであるから、原判決は所論に

引用の大審院の判例に反する判断を示したものといえないことは多言を要しないと

ころである。されば論旨は明らかに刑訴四〇五条三号に定める事由にあたらない。

しかのみならず第一審判決は「相被告人Aが被告人Bに売却周旋をした物件はCが

他から窃取したものである」と判示しているのであるから、この判示と被告人Bに

関する賍物故買の判示とを対照すれば、被告人Bの故買した物件がCの他から窃取

したものであることを容易に理解しうるのであるから、右第一審判決を是認した原

判決には所論のような理由不備の違法もない。

同第二点について。

所論の第一審判決はその第一の一の判示事実の認定資料として被告人Bの司法警

察員に対する第二回供述調書の供述(「ハンマー」「大同」号の自転車二台を故買

した旨の)記載の他に、これが補強証拠として被告人Aの検察官に対する供述調書

の記載と更らに被害者D作成の盗難届(二月八、九日頃ハンマー号大同製鋼号二台

その他を盗まれた旨の記載)を採用していることは判文上明らかなところであるか

ら、第一審判決には所論のような被告人の公判廷外の自白のみを証拠として事実を

証定した違憲のかどあるものではない。されば第一審判決を是認した原判決はその

説明に妥当でないふしがないではないが、結局正当である。されば論旨は刑訴四〇

五条の上告理由にあたらないばかりでなく、単に訴訟法違反の主張としてもとるを

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得ない。

同第三点について。

論旨は原判決の是認した第一審判決の量刑が不当で正義に反することが著しいと

いうのであるから、明らかに刑訴四〇五条に定める上告事由にあたらないし、同四

一一条を適用して原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものとも認められな

い。

よつて刑訴四一四条三八六条一項三号に従い裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二五年一二月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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